昭和館

資料公開コーナー

第82回【資料公開コーナー】修学旅行 

令和3年9月28日(火)~12月26日(日)

「春日大社に向かう学生たち」

奈良県奈良市春日野町
昭和35年(1960)3月

「修学旅行」は昔から学生たちが楽しみとする学校行事のひとつで、その体験や光景が想い出として残っている方も多いのではないでしょうか。

日本の「修学旅行」は明治19年(1886)に東京高等師範学校(現・筑波大学)が行った宿泊を伴う “長途遠足(ちょうとえんそく)”がそのはじまりとされ、千葉県銚子方面の全行程約260Kmのコースを12日間かけて徒歩で巡り、集団行動で連帯感を深め、訪問先で知見を広めることを目的としていました。

昭和に入ると鉄道網が発達し、多くの小・中学校でも修学旅行が実施されるようになり、学校行事の一つとして定着していきました。

昭和10年(1935)前後からは、名所旧跡等の見学だけでなく、武運長久祈願の参拝が修学旅行にもみられ、紀元二千六百年記念行事(昭和15年)に先立ち橿原神宮整地の勤労奉仕を行程に組み込む学校もありました。

しかし戦時体制強化と共に、鉄道が軍事輸送を優先するようになり、昭和15年に文部省から「修学旅行制限」の通牒(つうちょう)が出されると、各道府県で修学旅行の取りやめが相次ぎ、昭和18年6月の記録を最後に中止されました。

戦後、交通・食糧事情の悪い中、米を持参するなどして徐々に修学旅行は復活し、戦後復興の進展と共に実施校は増加していきました。

昭和33年の学習指導要領改訂で、修学旅行は学校行事の教育活動の一つとして位置づけられ、翌年に修学旅行専用列車「ひので号」「きぼう号」の運行が開始されると、修学旅行はより活発に行われるようになりました。

今回は当館所蔵の写真資料で昭和10年から30年代の修学旅行の様子をご紹介します。

展示内容

【1】額入りで展示(写真8点)

  1. 「尋常小学校の修学旅行」(神奈川県小田原市栢山・昭和11年(1936))
  2. 「屋島 談古嶺(だんこれい)から展望する男子学生」(香川県高松市屋島東町・昭和11年(1936))
  3. 「建国奉仕隊としての修学旅行」(奈良県橿原市久米町・昭和14年(1939)
  4. 「国民学校の修学旅行」(奈良県奈良市雑司町・昭和17年(1942)7月)
  5. 「栃木県 日光の修学旅行」(栃木県日光市山内・昭和22年(1947)~27年・ディミトリー・ボリア撮影・マッカーサー記念館提供)
  6. 「清水坂を下る学生たち」(京都府京都市東山区・昭和27年(1952)頃・ディミトリー・ボリア撮影・マッカーサー記念館提供)
  7. 「皇居前広場 二重橋前での集合写真」(東京都千代田区・昭和27年(1952)10月9日・櫻井宏提供)
  8. 「北海道 函館の修学旅行」(北海道函館市青柳町・昭和33年(1958)・小川駿提供)

【2】ケース展示(実物資料1点)

  1. 『秘蔵鉄道写真に見る戦後史 下』(平成24年10月)JTBパブリッシング

【3】映像上映

  1. 読売国際ニュース第132号「修学旅行(東京・京都・福岡・日光)」(昭和26年10月1日)
  2. ジュリアン・ブライアン撮影映像No.20「京都二条城で修学旅行の記念撮影風景」(昭和30年頃)※カラー映像
  3. 朝日ニュース第670号「理想型修学旅行(東京・京都)」(昭和33年6月4日)

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