展示期間:令和7年10月1日(水)~12月27日(土) 会場:昭和館1階ロビー
1926年12月25日に幕を開けた昭和時代は、恐慌という深刻な不況から戦争へと突き進み、戦後復興を経て高度経済成長を遂げた激動の時代でした。その目まぐるしい時代の変化は食生活にも表れ、家族団らんの象徴である食卓には当時の世相や流行を映したさまざまな料理が並びました。
昭和初期には家庭料理として和洋折衷料理が取り入れられ始め、戦時中は国による食糧管理体制のもと、主食である米の消費を抑えるために節米料理が奨励されました。
戦後になると米軍からもたらされた食材や食文化の影響を受け洋食が普及し、家庭の食卓に定着していきます。
これらの料理の普及に一役買っていたのが、明治期から大正期にかけて誕生した『主婦之友』や『婦人倶楽部』といった婦人雑誌です。毎号に料理のレシピが掲載され、台所をあずかる主婦を通して家庭の食卓へ影響を与えました。
昭和元年から100年を迎えるにあたり、昭和館で所蔵する婦人雑誌を中心に戦前から戦後までの家庭料理の変遷やトピックをご紹介します。